裁判の問題点

建造物侵入罪は、刑法第130条で以下のように定められています。

 

「正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。」

 

藤倉氏については、施設管理者である幸福の科学の意思に反して(正当な理由なく)初転法輪記念館という施設に立ち入ったことが、これにあたるというのが検察側の主張です。しかし私たちは、藤倉氏の目的や行為から立ち入りには「正当な理由」があったと考えています。




【理由1】取材目的は「正当な目的」
 

藤倉氏が施設に立ち入った目的は報道のための取材・調査です。社会に伝えるべき事実を確認する目的で立ち入り、そこでものを盗んだり壊したり、幸福の科学の活動を妨害したりといった、取材の範囲を超えた行為は一切、行っていません。過去にもそういった行為を行ったことはなく、初転法輪記念館にそうした目的で立ち入ったと言える要素は全くありません。

 

幸福の科学公式サイト「どなたでもご自由に参拝できます」の表記。




【理由2】施設の現場管理者の判断の有効性
 

幸福の科学本部は2012年以降、繰り返し藤倉氏に出入り禁止を通告していました。

しかしそれ以降も、藤倉氏が実際には施設に入ることができたケースが複数回ありました。現場の各施設の管理者が、藤倉氏の立ち入りを黙認したり、あるいは藤倉氏なのかどうかを確認せずに立ち入りを容認したりしていたからです。
 

このように、教団本部が出入り禁止を通告していても現場の各施設の対応は施設の管理者ごとで違いました。そのため藤倉氏は、施設への立ち入りが必ずしも施設管理者の意思に反するとは限らないと認識しており、立ち入りを断られた場合は素直に退去するという姿勢で取材を繰り返してきました。 初転法輪記念館についても同様で、施設管理者の意思に反して立ち入ることを目的として立ち入ったわけではありません。このことから、意思に反して立ち入ったとの理由で「正当な目的なく」とすることには無理があります。
 

さらに初転法輪記念館では、写真撮影を職員から咎められた藤倉氏が氏名や連絡先を書いた紙を見せた上で「ひと声かけてから入ったほうがよかったでしょうか」と尋ねたところ、職員は「それは構いません。写真撮影がだめなんです」といった趣旨の発言をして、立ち入ったことについては追認していました。このことから、初転法輪記念館への藤倉氏の立ち入りは、施設管理者の意思には反していません。

 




【理由3】出入り禁止通告への疑義
 

「藤倉氏の幸福の科学報道」のページで説明した通り、教団本部による出入り禁止通告は、何ら不当な行為を行っていない藤倉氏に対して教団が、都合の悪い記事を書いたことに対する報復として、あるいは今後都合の悪い記事を書かせないための取材妨害の一環として行ったものです。 幸福の科学は宗教法人であり、宗教法人は公益法人の1つとして税制優遇を受け、公益に寄与することが前提とされている法人です。そのような位置づけにある法人が、自らが好まない事実を社会に知られないようにするために特定のジャーナリストを一般公開施設から出入り禁止にすることは、社会的に極めて不当な行為と言わざるをえません。 藤倉氏の取材活動を意思に反して立ち入ったものとして刑事罰の対象とする主張は、こうした不当な出入り禁止通告を根拠としたものです。不当な根拠によって、報道の自由や国民の知る権利を制限することは、言うまでもなく不当です。

今回のケースで藤倉氏の行為が有罪とされてしまえば、ジャーナリストは問題のある宗教団体の実態を取材する場合であっても、教団の許可を得て教団の監視下で教団が見せたいと思うものだけしか取材することができなくなります。これでは、社会の人々はその教団の実態を知ることができません。

 

今回の事件における藤倉氏や私たちの考えは、「本来は違法である行為だが、報道のための取材なのだから無罪にすべきだ」という趣旨ではありません。報道のための取材は「正当な目的」であり、藤倉氏が施設管理者の意思に反して立ち入ったわけではない以上、刑法第130条が定める「正当な理由がないのに」には当たらないから無罪とすべきであるというのが、私たちの考えです。